会社で「素」になるところでした
アラ還個人事業主の雅栄です。
サラリーマン時代の私は、会社で「演技」をすることが多かった。
上司や同僚に気に入られるために、自分の本音を隠して笑顔を作ったり、相手の意見に賛成したり、褒めたりすることです。
でも、その「演技」は私にとって苦痛でした。
本当は自分の考えや感情を、素直に表現したかったのです。
そんなある日、上司からまさかのイチャモンをつけられました。
身に覚えのないことで、上司は私の仕事ぶりや態度に文句を言い始めました。
「演技、演技、演技」と心の中で唱えながら、上司の言葉に耐えましたが、相手に私の怒りが伝わってしまったようです。
上司はますます怒り出し、「お前は俺の言うことが聞けないのか?」と詰め寄ってきました。
私はもう限界でした。
このままでは「素」になってしまいそうでした。
救世主は会社でもダントツの「演技力」を誇る名優
でもその時、救世主が現れました。
それは会社でもダントツの「演技」力を誇る、名優と(陰で)呼ばれていた同僚です。
彼は私と同じく上司からイチャモンをつけられていましたが、名優の称号にふさわしく、上司に対して丁寧で謙虚で、協調的な態度を取っていました。
彼は上司の言葉に一つ一つ答えていき、「申し訳ありませんでした。今後気をつけます」と言って、見事に頭を下げたのです。
私もあわてて彼を見習って、頑張って「演技」しました。
「すみませんでした。ありがとうございます」と言って何とか「素」を出さずに済みました。
上司は満足したようで、「よし、分かったな。これからも頑張れよ」と言って立ち去ったのです。
彼の「演技」の目的とは
彼の「演技」は、上司と円満な人間関係を結び続けることが目的だと思います。
彼は上司から好かれていましたが、お客様からはそうでもないようでした。
営業成績が振るわなかったからです。
「その演技力を、何故お客様の前では出せないのか?」と陰で言われていました。
私は、会社で「演技」することが嫌で仕方なかった。
自分の本当の気持ちを表現したいと思っていました。
お客様の前では「素」に近い自分で接していたつもりです。
営業成績は常にまあまあ・・。
私もお客様への「演技」が不足していたのでしょう。
私は退職して「素」になった
目的は違えど、彼の社内での「演技」は惚れ惚れするほど見事なものでした。
彼のように社内の「演技」力が高いというのも、組織に欠かせない立派なスキルだと思います。
今になって振り返ると、「演技」ではなく「素」だったのかなぁ・・。
でも、私にはできませんでした。
その意味では、私のような「演技」下手の社員は、組織にとって悪なのかもしれません。
やがて、退職して個人事業主になりました
私が退職した方が、会社にとっては善だったと思っています。
私にとっても会社にとっても善な判断でした。
今、自分の好きなことをしています。
そして今、より一層「素」を出しています。
今回もお読みいただきありがとうございます。
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