送別会の始まり
アラ還個人事業主の雅栄です。
6年前のある夜、私の知り合いであるAさんは、同僚二人と飲み会を開いていました。
その夜は特別な夜で、一人の同僚が退職するための送別会でもありました。
彼らは生ビールをたっぷりと呑み、美味しい料理を喰らい、そして楽しく語らっていたのです。
言い出しっぺの同僚
この飲み会の言い出しっぺはもう一人の同僚でした。
彼は仕事ができて人柄も良いのですが、金払いがいまいち。
送別会の主役に払わせるわけにはいかないから、当然、飲み代はその同僚とAさんの二人が持つ覚悟をしていました。
しばらくして、帰りの電車時間の都合で、言い出しっぺの彼が先に帰ることになりました。
どう考えても一万円を大きく超える支払いになることは間違いなかったのですが、Aさんは「◯◯さんは三千円でよいよ」と振ってみたのです。
Aさんは、「いやいや、そういうわけにはいかないよ」と言って、せめて五、六千円は出して帰るのではと予想していました。
しかし、予想に反して、彼はぴったり三千円を差し出してきました。
しかも安心したのか、「もう一杯呑もう」と追加注文する始末。
これにはAさんも参ってしまい、退職する同僚とアイコンタクトを交わしました。
「金払いがいまいちとは思っていたが、これほどとは」とお互いの目が語っていました。
送別会の終わり
彼が帰ってから三十分過ぎた頃合いで、送別会を終えることになりました。
Aさんは約二万二千円をカードでお支払い。
退職する同僚が心配そうに「いくらでしたか」と聞いてきましたが、「大丈夫大丈夫」とやせ我慢で返したそうです。
お世話になった同僚への感謝を込めた送別会の支払いに愚痴は言いたくないが、言い出しっぺの彼にはもう少し気遣いしてほしかったと、Aさんは感じていました。
それは、Aさんにとって大切な教訓となり、今でも彼の心に残っています。
まとめ
その日以来、Aさんは金払いについて考え直すようになりました。
彼は自分自身が他人にどのように見られているか、どのように影響を与えているかを深く理解しました。
この話は、金払いだけでなく、人間関係や友情についても考えさせられるものです。
私たちは日々の生活の中で、自分自身の行動が他人にどのような影響を与えているかを常に意識することが大切です。
それは、自分自身の成長と他人への配慮につながります。
今回もお読みいただきありがとうございます。
よろしかったら、また読みにお越しください。